フランスを筆頭に西欧で啓蒙主義の熱が高まるなか、ゲーテに代表されるドイツ文化圏に留学してフランスとは異なる啓蒙主義の空気を吸って帰国したコゾダヴレフ。君主エカチェリーナ2世のもとでロシアの文化行政に従事し、自らも翻訳や執筆を通じてロシアの啓蒙につとめたこの人物が本書の主人公である。18世紀から19世紀にかけて専制の強化と自由の希求の間で揺れ動き続けることになるロシアの「近代化」の一時代を、ひとりの啓蒙主義者の仕事を通じて考察した初の論考。
著者 金沢 友緒(かなざわ ともお)