国民教育委員会

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白木太一 著
ポーランドでは憲法に続いて国民教育の取り組みでもヨーロッパの先頭を切っていた。啓蒙主義の普及と近代国家を支える公民の養成のために行われた18世紀後半の教育委員会の創設と教育改革をめぐる事情を史料と共に明らかにする。
【目次】
はじめに
第一章 教育委員会創設前の共和国の教育制度
(一)十八世紀前半の共和国の教育制度
    教育委員会設立以前の大学/教育委員会創設以前の中等学校/教育委員会創設以前の教区学校
(二)十八世紀半ばの先駆的改革
    スタニスワフ・レシュチンスキの士官学校/スタニスワフ・アウグストの士官学校/
    ピアリスト会の貴族学院の創設/イエズス会修道院とシュラフタ・コレギウム
第二章 国民教育委員会の創設をめぐって
 (一)解散令布告と共和国の対応
【史料1】一七七三年一〇月二四日の布告
 (二)教育委員会委員の構成と設立に関する布告の特徴
 (三)旧イエズス会資産をめぐって
第三章 草創期教育委員会の諸問題
 (一)身分別教育を再編する試み
 (二)初等読本を巡る問題
【史料2】初等読本協会の開会について
  印刷と教科書供給を巡る諸問題
第四章 大学改革について
 (一)マッサルスキからミハウ・ポニャトフスキへの指導体制の変化
 (二)大学改革について
第五章 中等学校改革について
 (一)中等学校ネットワークの確立
 (二)中等学校の科目
        1)言語教育/(2)歴史教育/(3)道徳宗教科目/(4)自然科学系科目
(三)学生生活
第六章 視学官制度と教員養成
 (一)視学官制度について
       視学官の役割
史料3】視学官規定 一七七四年六月二〇日
  視学の実態
 (二)教員養成について